2年間のワーキングホリデーってあまり聞かないですよね。
一般的にワーキングホリデーは1年間という認識が多くの人にあります。
しかし、オーストラリアやイギリスでは2年間ワーキングホリデーすることができます。
今回は、ワーホリを利用して2年間海外に滞在できる方法、手続きの詳細、予算、メリット・デメリットを紹介します。
目次
ワーキングホリデーとは、ワーキングホリデー協定を結んでいる国同士の人が、お互いの国で語学学校に通ったり、アルバイトをしたり、旅行をしたりなどが出来るビザを発行してもらい、実際に現地でそれらをできる制度です。
ワーキングホリデー・ビザは申請時点で18歳から30歳の方が対象です。
また、現在23の国と地域が日本とワーキングホリデー協定を結んでいます。
しかし、注意が必要なのは、滞在期間や修学期間、就業期間の制限や、申請条件、費用などはその国・地域によって大きく異なる点です。
今の時点で、多くの国と地域が、ワーキングホリデー・ビザでの現地滞在期間を1年間に定めています。
なかにはワーキングホリデーをしたいけれど、1年間では時間が足りないと感じる人もいると思います。
そんな方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
ワーキングホリデーについて詳しく知りたい方はこちらを見てみてください。
2年間ワーキングホリデーすると以下のようなメリットがあります。
1年目には、その土地に慣れたり、ある程度の語学力をつけたり、「やらなければならないこと」で余裕がなくなりがちです。
しかし1年以上居ると実際に得た語学力やスキルを応用する余裕が出てきます。様々なシュチュエーションに遭遇する機会も増え、より幅広い状況に対応できる語学力がつくことでしょう。
滞在期間が長くなるために、アルバイト先を変えることもでき、(国によっては同一雇用主の元で働く期間制限があり、変えなければならない)さらに1年間の現地滞在経験や培ったスキルでアルバイト先の選択肢の幅も広がります。
同様に時間や精神的余裕が生まれることから、留学先国内や周辺国への旅行もしやすくなります。
このように、様々な環境に身を置くチャンスが増えるので、必然的に人間関係の輪も広がります。ワーキングホリデー中に出会う人は様々だと思います。一生の友達になる人、仕事仲間、将来思わぬ形で再会できる人など。2年間のワーキングホリデー中に磨いたスキルや人脈で以下のメリットを得ることも出来ます。
国によりますが、保証人となってくれる雇用主に手続きを手伝ってもらい、長期就労ビザを得ることが出来る場合も有ります。そうして、そのまま現地で働き続け、居住権をとれることも有るのです。
まず、第一にお金がかかります。ワーキングホリデーでの雇用体形は基本アルバイトです。なのでいくら長期で働いていたとしても、予算の項目で述べたように年間の出納はマイナスになります。また、1年以上居ると周囲の人々とも関係が深くなり交際費にでるお金の額や頻度が多くなる可能性もあります。語学学校へ行かないから、その分2年目は節約できるとは限らないのです。
また、自身の語学力が上がると共に、帰国後、周りの自分への期待も上がります。ワーキングホリデー期間の時間の使い方は自由ですが、多くの人は海外滞在が長いほど語学レベルが高いと考えます。例えば、語学がメインのワーキングホリデーでなかった場合や予定以上に語学が上達できなかった場合、周りの自分への期待という壁にぶつかってしまうことが多々あります。これは、次の項目の就職、再就職時の評価にもつながります。
意外と見落としがちなのが、就職・再就職の際にぶつかる壁です。ワーキングホリデーはフリーターに近い印象を持つ企業も多いので、ワーキングホリデーによる1年以上のブランクは再就職や就職の際にプラスになりにくいです。
なので、現地就職予定の人や、その1年以上の海外で得た経験やスキルと直結する仕事をする場合は強みになるのでおすすめですが、そうでない人にはおすすめできません。
1年間のワーキングホリデーでは物足りないと感じる方に朗報です!
実は、ワーキングホリデーには「2年間」という選択肢が存在します。
継続して2年間のワーキングホリデーが可能な国はオーストラリアとイギリスです。
また、2年まではいかなくてもニュージーランドの1年3ヶ月や韓国の1年と30日という選択肢もあります。
そして、「ワーキングホリデーだけ」にこだわらない場合は、ビザの組み合わせで1年半ワーキングホリデー先の場所に滞在できる場合もあります。
これらの選択肢があるなかで、ダントツにおすすめなのがオーストラリアです。
オーストラリアは、最長3年滞在することができ、ビザ発行の際の手続きや条件も易しく、費用も比較的少なく済みます。
では、具体的にどのような条件や方法で申請ができ、どのようにイギリスと違いがあるのか見ていきましょう!
日本とワーキングホリデー協定を結んでいる国のうち、継続して2年間をワーキングホリデーという形で滞在できる国は先ほど紹介したオーストラリアとイギリスの2カ国しかありません。
しかしこの2カ国、同じ英語圏でも申請方法や特徴が大きく異なります。
それぞれの特徴を以下にまとめるので見てみてください。
オーストラリアのワーキングホリデー・ビザは最長3年間利用することができます。
しかし、1回のビザ申請で3年間滞在することが可能なわけではありません。
申請条件を満たしていれば、1年分の申請を3回できるという形です。
では、それぞれのビザについて見ていきましょう。
まず全ての基準となる一般条件は以下の通りです。
この条件を満たしていないと全てのビザの申請が出来ません!
一般条件 (1回目、2回目、3回目のビザ共にこの条件を満たしている必要があります。)
次に、それぞれのビザについて詳しく見て行きましょう。
1回目のワーキングホリデー・ビザです。
対象者が最長1年間オーストラリアで観光やアルバイトや勉強をするためのビザです。
ビザの発行枚数の制限は設けられていません。
決められた条件を満たしている場合は、確実に発給されます。
ビザが発給されてから12ヶ月以内にオーストラリアに入国する必要があります。
ワーキングホリデー・ビザは、入国日から最長12ヶ月まで滞在できます。
その12ヶ月のうち、語学学校などでの修学期間は最長4ヶ月です。
また、同じ雇用主の下で働くのは、基本は最長6ヶ月間ですが、内務省の許可が下りた場合は最長12ヶ月働くことが出来ます。(別途申請が必要)
ファースト・ワーキングホリデー・ビザ申請条件
(ファーストワーキングホリデー・ビザはオーストラリア国外からしか申請出来ません。)
2回目のワーキングホリデー・ビザです。
ファースト・ワーキングホリデー・ビザを利用したことがある人向けのビザです。
こちらも、決められた条件を満たしていれば発給されます。
セカンド・ワーキングホリデー・ビザ申請条件
3回目のワーキングホリデー・ビザです。
セカンド・ワーキングホリデー・ビザを利用した人向けです。
サード・ワーキングホリデー・ビザ 申請条件
ビザの申請は、全てのビザがオンラインで行うことができます。
まず申請の準備を行います。
必要な準備
健康診断は申請後でも大丈夫です。
次に実際にオンライン申請にうつります。
オンライン申請の流れ
これで完了です。
とてもシンプルな手続きなので、このような申請をしたことがない人でも安心して行えます。
2カ国目は、イギリスです。
実は、イギリスでの2年間のワーキングホリデーに期待をするのはあまりおすすめできません。
理由の1つは、ビザが手に入るとは限らないからです。
では、それは一体どのいう事なのでしょうか。
イギリスのワーキングホリデー・ビザの概要と申請方法を見ていきましょう。
イギリスのワーキングホリデー・ビザは発給されたら最高2年間滞在できるものです。
就学や就労の期間に制限はありません。
厳密にはワーキングホリデー・ビザではなくYMS(Youth Mobility Scheme)という短期就労ビザです。
しかし毎年定員が決まっており、抽選で決まるため確実に獲得できるわけではありません。
ビザの申請までに、その抽選に申請し、当選しなければなりません。
抽選の申請からビザ獲得までは申請方法をご覧ください。
YMSビザの抽選申請
まず抽選に応募しなければなりません。
基本は年に2回抽選が行われます。
毎回、イギリス大使館のホームページに時期や申請内容が載せられています。
2019年の場合は、決められた期間(2日間)に決められたメールアドレスに決められた内容を記入し、送信する方法がとられています。
その際、題目の記入方法が指定されているので注意が必要です。
必要な情報としては、名前、生年月日、パスポート番号、申請手続きを行う国、電話番号があります。
当選した場合は、その旨のメールが届きます。
YMSビザ申請
当選したら届くメールに、申請方法の詳細や必要書類が明記してあります。
メールの指示に沿って申請を行ってください。
ビザ申請の際に用意しておくものは以下の2つです。
大まかな流れは以下の通りです。
決められた期日以内にオンライン申請と支払いを済ませないと、当選リストから外され、ビザが取得できなくなってしまいます。
当選が分かり次第、すぐに手続きの準備に取り掛かるのをお勧めします。
このように、ビザの取得が出来る確実性がないので、あまりおすすめ出来ません。
2年間海外に滞在するとなると、いくらアルバイトで稼ぐといってもかなりの資金が必要です。
ここでは、カナダを引き合いに、2年間継続してワーキングホリデーが出来るオーストラリアとイギリスの生活予算を紹介します。
カナダでワーキングホリデーする際の1年間の予算の目安が以下の通りです。
計264万円の支出に対して、1年分の現地アルバイト代収入が170万円で差額94万円が1年で必要になります。
つまり2年間の場合は単純計算で約188万円必要となります。
では、おすすめのオーストラリアの場合はどうでしょう。
以下がオーストラリアでワーキングホリデーする際の1年間の予算の目安です。
計274万円の支出に対して、1年分の現地アルバイト代収入が200万円で差額74万円が1年で必要になります。
つまり2年間の場合は単純計算で約148万円は必要です。
カナダと比べて安いのがわかります。
ではイギリスの場合はどうでしょう。
イギリスでのワーキングホリデー1年間に必要な予算の目安は以下の通りです。
計346万円の支出に対して、1年分の現地アルバイト代収入が170万程度で差額176万円が1年で必要になります。
つまり、2年間では単純計算で約350万円は必要だということがわかります。
イギリスは圧倒的に費用が掛かるのが分かります。
イギリスよりもオーストラリアでのワーキングホリデーをお勧めするのには、ビザの取得困難の観点だけでなく、費用の面でも要因があるのです。
もっとワーホリの費用について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
ワーキングホリデー・ビザで2年間継続して滞在できる国は現在イギリスとオーストラリアだけですが、実はニュージーランドと韓国は1年の滞在中に延長することが出来るんです。
では、それぞれどのような特徴が有るのでしょうか。
ニュージーランドのワーキングホリデー・ビザは基本は1年間という制限で発給されます。
1年間のうち就学制限は6ヶ月間で、就労期間に制限はありません。
ビザ有効期限のうちに延長条件を満たし、申請をすれば、3ヶ月延長できます。
ワーキングホリデー・ビザを3ヶ月間延長してできることは、シーズナル・ワークといわれる園芸やブドウ農園などで仕事をすることです。
韓国のワーキングホリデー・ビザも1年の期限で発給され、さらに30日延長できます。
そしてなんと、韓国のワーキングホリデー・ビザは、就労就学に期間制限はありません。
なので、初めの約1ヶ月を語学学校と観光に費やし、まるまる1年間働いたり、最後の延長した30日間を観光などに費やしたりすることが出来ます。
1年以上ワーホリしたいという方の1つの選択肢としていかがでしょうか。
ワーキングホリデー・ビザでは1年間しか滞在できない国に行きたいけど、1年以上現地に居たいという方に朗報があります!
実は、滞在中にビザを切り替えるという手もあるのです。
国によってビザの切り替えが出来るか出来ないか、どのビザからどのビザへ切り替えが出来るかなどは変わってきます。
その都度確認が必要ですが、今回はカナダを例に選択肢を紹介します。
ワーキングホリデー・ビザ(1年)→学生ビザ、観光ビザ(半年)
ワーキングホリデーで1年間生活してみたけど、観光する時間が足りなかった、語学の成長に満足できなかった、と感じた人におすすめなビザの切り替え方法です。
ワーキングホリデー・ビザから学生ビザや観光ビザへの切り替えは比較的簡単で、ワーキングホリデー・ビザが有効なうちにオンラインで申請すれば、紙の学生ビザまたは観光ビザが届きます。
観光・学生ビザ(半年)→ワーキングホリデー・ビザ(1年)
ワーキングホリデー・ビザの期間でがっつり働きたい人には、おすすめの方法です。
先に観光ビザや学生ビザで入国し、そのビザの有効期間に観光や語学を磨いておきます。
そのビザが切れる前にワーキングホリデー・ビザを申請し、発給された日からがっつり働き始めるという方法です。
しかし、この方法では、ビザの切り替えのために再入国が必要であったり、観光または学生ビザで入国する際に必要な半年以内の帰国用の航空券を確保しなければならなかったりします。
このチケットはキャンセル出来るものにしたり、日付が帰られるOPENチケットにしたりすることで、完全に無駄にすることを避けられますが、少なからず費用も手間もかかります。
なので、よほどこだわりがある場合を除いて、あまりおすすめできません。
ワーキングホリデー中に就労ビザ取得のスポンサーになってくれる雇用主を見つけ、就労ビザを取得する方法があります。
カナダの就労ビザ取得は審査が厳しいので、あまり現実的とは言えないですが、特定分野の技術を持っている場合は可能性はあります。
現地での就職を考えている人は、期間中にどんどんリサーチやコネクション作りを行い、スポンサーを見つけられたら、現地就職先探しが最短で終わります。
※国や条件更新によってビザ切り替えの可不可や条件が変わるので、自分がワーキングホリデーに行く国の入国管理局にその都度確認が必要です。
具体的に2年間のワーキングホリデーの実態を見てみて、どうでしたか。
今回のポイントはこの4点です。
2年間のワーキングホリデーに踏み込むには、よく考えることが必要です。
よく自分の将来とお財布と話し合ってみてください。
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