英語力を付けるためにフィリピンインターンをしようとしている人は、語学学校でのインターン生ではなく、留学生としてフィリピンに行くことをおすすめします。この記事では、なぜ英語力向上が目的の人にフィリピン語学学校でのインターンをおすすめしないのかを解説していきます。
目次
フィリピンでのインターンは、主に①語学学校で働くもの、②コールセンターで働くもの、③その他の企業で働くものの3つに分かれます。
それぞれのインターンについて、大まかな業務内容を説明します。
フィリピンには語学学校が多く存在し、その語学学校の多くが日本人学生のサポートを必要としているため、日本人のインターン生を募集しています。
新規の生徒が空港に着いたら、バスで生徒を空港まで迎えに行きます。帰りも同じように、帰国する生徒を空港まで送りに行きます。また、留学エージェントから学校の空室状況の確認や手続きなどについての連絡が来るため、随時留学エージェントとメールのやり取りをしたりもします。他には、語学学校の生徒数を増やすために、学校情報についてやフィリピンについての情報をどんどん上げて、サイトを充実させていきます。
英語学習だけでなく、イベントを企画したり生徒のサポートをしたりなど、留学だけでは得られない経験を得ることができます。通常はお金がかかる英語の授業をタダで受けられる点は大きなメリットですね。
最近よく聞く「0円留学」は、このコールセンターでのインターンをすることで可能になっています。
語学学校でのインターンとは違い、そのインターン先が持っている商材を電話で売るというのが仕事です。
インターンにもよりますが、1人ずつ1日に達成すべき成約のノルマが設けてあり、電話をかけまくって成約を取るというものです。
これを1日に約6時間行います。
目標を達成するためのマインドは、社会人として社会に出てからも必要になるためいい経験になるかもしれません。また、電話でのコミュニケーション能力も付きます。
これはフィリピンに支社がある日本企業で働くものですが、募集は多くありません。
また、これは英語の授業を無料で受けることができるなどの特典はなく、会社でインターン生として働くのみになります。
企業によって業務内容は大きく異なります。
例として、このようなものが挙げられます。
自分が担当した業務の専門知識を身に付けることで、今後のキャリアにも活かせる可能性がありますね。また、企業で働く際のビジネスマナーを身に付けることができるのもメリットです。
「0円留学」というのは、コールセンターで働く代わりにタダで3~4時間の英語レッスンを受けることができるというものです。
少しでも費用を抑えて留学したいがために、留学生ではなくインターン生としてフィリピンの語学学校やコールセンターに行ったけど結局英語力が伸びなかった、というのにはきちんとした原因があります。
それは、勉強時間が圧倒的に少ないということと、英語に集中できる環境が整っていないということです。
留学でフィリピンに行くと、1日約8時間の授業を受けることになります。一方で、インターンでフィリピンに行くと1日約3~4時間しか授業を受けることができません。
1ヶ月間留学した場合、勉強時間は合計約160時間になります。
しかし、1ヶ月間インターンでフィリピンに行くと、合計の勉強時間は約80時間になります。
フィリピンに留学するのとインターンで行くのとでは、勉強時間に2倍もの差が生まれてしまうんですね。
英語を習得する際、授業だけではなく予習・復習をする時間が必要になってきます。
また、予習・復習をする時間というのは基本的には放課後などの自由時間であり、自由時間にわざわざ勉強をするには、英語学習に対して相当なモチベーションと心理的余裕がなければなりません。
例えばコールセンターで働くとなると、1日のノルマが課せられている状態であり、英語学習だけに全力を注ぐことが不可能になります。
今日は成約を何件取れたか、明日は成約を何件取ることができるかなどを気にするようになり、留学をしに来たつもりが、コールセンターでの仕事がメインになってしまいます。
フィリピンでインターンをするには、SWPやACR-Iカード、観光ビザなど、就労に必要な書類を提出しなければなりません。
(詳しくは次の段落で説明します)
これは通常、インターン先が手続きをしてくれます。
しかし、この就労に必要な手続きをしていなかったために、不法就労の疑いで日本人60人が警察に捕まったという事件が過去に起こりました。
自分のインターン先が、就労する上で必要な手続きをしてくれるかどうかを確認せずにインターンを決めるとこのような事件になりかねません。
もしインターンをする際は、手続きがされているかどうかをインターン先にしっかり確認するようにしましょう。
(出典:日本経済新聞「フィリピンで日本人60人逮捕 不法就労の疑い」2015/09/12)
6ヵ月以内のインターンをする場合は、①SWP②観光ビザ③ACR-Iカード④SSPが必要になります。
それぞれについて説明します。
無給・有給関係なく、フィリピンでインターンをする場合に必要です。
※180日まで利用可能
フィリピンでの滞在日数が30日以内の場合はこの観光ビザは必要ありません。しかしフィリピンに30日以上滞在する場合には必要になってきます。
※60日以上滞在する場合、現地で延長可能
フィリピンに60日以上滞在する場合に必要です。60日以下の場合は必要ないので、取得しなくて大丈夫です。
フィリピンで学校に通う場合に必要になります。語学学校やコールセンターでインターンをする場合は、ほとんどの場合が語学学校で英語の授業を受けることになるのでこれが必要になります。
※180日まで利用可能
6ヵ月以上インターンをする場合は、①AEP②就労ビザ(有給の場合)③ECC④ACR-Iカードが必要になります。
それぞれについて説明します。
フィリピンで180日以上働く場合に必要です。
180以上、有給でインターンをする場合に必要です。就労ビザを取得するには会社の協力が不可欠であり、またビザが届くまでに3~6ヵ月かかります。
フィリピンに180日以上滞在する場合に必要です。
フィリピンで学校に通う場合に必要。語学学校に通いながらインターンをする場合は必要になります。
フィリピンに60日以上滞在する場合に必要です。
フィリピンの語学学校やコールセンターで、英語の授業をタダで受けながらできるインターンは、
授業費や滞在費、食費は無料であるため、基本的には渡航費、ビザ関係の費用、生活費、空港使用税のみになります。
これは、6ヶ月間語学学校に通いながらインターンをした場合、約30万円かかります。
留学の場合、インターンと違って1日平均8時間の授業を受けることができます。
その上、放課後も自分の勉強に集中するのみであるため、予習復習する時間をしっかりとることができます。
英語習得には、授業で学んだことを定着させることが大切なので、自由に使える時間があることは大きいです。
どうしてもお金がなくて安く留学したい!!という方、まだ望みはあります。
実は、フィリピン留学の授業料は、語学学校によって大した差はありません。
どこで費用を抑えることができるかというと、
「ドミトリーの部屋タイプ」です。
フィリピン留学でのドミトリーでは、1人部屋、2人部屋、4人部屋、6人部屋など様々なタイプの部屋があり、人数が多くなればなるほど安くなります。
そのため、「6人部屋がある語学学校」を選ぶと良いでしょう。
以下、6人部屋がある語学学校です。
6人部屋の語学学校はまだまだあるので、留学カウンセラーに聞いてみるといいでしょう。
<参考記事>
「0円留学」というタダで英語の授業を受けることができる留学もありますが、具体的な仕事内容やメリット、デメリットは理解できたでしょうか?
英語を習得したいなら、インターンではなく留学に行くべきです。
なぜなら、インターンとしてフィリピンに行っても英語を学習する時間が短く、また精神的にも勉強だけに集中できる状態ではないためです。
また、もしインターンをする場合は、就労するのに必要な手続きをしっかり行うようにしましょう。インターン先への確認を徹底することを忘れずに!
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